ブログ|箱根の旅館ならホテルおくゆもと
四角形が二重になっているマークの 電車
箱根湯本駅に停車中の 箱根登山電車モハ2形108号、『金太郎塗装号』です。
同じモハ2形の109号や、モハ1形の103号・107号と104号・106号と、見た目が似ていますが、この108号だけが 前面のガラス窓の下の所にV字のラインが描かれていて『金太郎さんの前掛け(腹掛け)』に似ているので、そう呼ばれています。(他の車両たちは その部分が横一直線に描かれています)
(ちなみに、モハ1形の4つの車両を2つずつ分けて書いたのには 意味があります。103号と107号は「吊り掛け式」で、104号と106号は「平行カルダン式」と、駆動方式が違い、この組み合わせでいつも編成される と決まっていて、「サンナナ」「ヨンロク」と コンビ名で呼ばれていたりします。)
とてもレトロなルックスですが、それもそのはず、1956年生まれの今年63歳になる 大ベテランさんなのです。(JRでは 現役で活躍している車両で最も古いと言われているのが 西日本に1964年製造のものがあるそうですが、それよりも昔の生まれです。⦅私鉄や路面電車では もっと古いものが走っている所もあります⦆)(また、上記のモハ1形「サンナナ」「ヨンロク」は 更に古い1950年生まれ。そちらも現役で活躍しています。)
ここまでだけでも ちょっと熱量多めでお話ししてしまいましたが、
こんにちは、鉄子(女性鉄道マニア)なスタッフ・細川です。
この日、箱根湯本駅に停車していた『金太郎塗装号』は、運転席の窓の下に 四角形が二重になっているマークが描かれている 丸い札をぶら下げていました。さて、ここでクイズです「これは 何の記号でしょうか?」
なんちゃって、
これは 記号ではありません。漢字の「回」の字です。
こちらは 方向指示板の種類のうちの一つで「回送」の意味なのです。
このモハ2形とモハ1形には、行先方向指示の装置が付いていません。ですので、普段は ここに 行先が書いてある板をぶら下げて走っています。
(行先方向指示板について、以前にこのブログでお話しさせて頂いた記事がございます。→過去の記事)
この3枚目の写真は 同じく箱根登山電車ですが、最新型の3000形アレグラ号です。運転席の窓の下には LEDの電光掲示で「強羅」と行先が表示されています。(1000形以降の車両には 全て LED電光掲示の行先方向指示装置が付いています。)
この4枚目の写真は 少し前に引退してしまった 同じくモハ2形の110号(引退前に昔のカラーリングに塗装し直した時の様子で、それまでは1・2枚目の写真と同じカラーリングで走っていました。)ですが、運転席のガラス窓の下に「強羅行き」であることを示す方向指示板がぶら下がっています。
ちなみに、この110号は、引退後に 埼玉県の眼科医さんが個人でご購入なさったのだそうで、病院の敷地内に飾られているんですって。他にも たくさんの車両が静態保存されている 鉄道博物館みたいな病院で、お子様に大人気なのだそうです。
と、たくさんお話しさせて頂いて参りましたが、本日は このへんで…。
この車両には、まだまだ とても多くの 珍しい特徴がありますので、ぜひ また後日に掲載させてくださいませ。